2014-06-22 18:52 | カテゴリ:BL小説・作家サ行~
ジャンル:本・雑誌 テーマ:ボーイズラブ
★BLです!
★ネタバレ含む!


◆花丸文庫
◆愁堂れな&今市子
『刑事執事』出版社ペーパー+コミコミ特典ペーパー付き(2014年6月発売)

刑事執事 (白泉社花丸文庫 し 8-8)刑事執事 (白泉社花丸文庫 し 8-8)
(2014/06/20)
愁堂れな

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-私の評価-
好み度/★★★☆☆
エロ度/★☆☆☆☆

◇(あらすじ転載)◇
「ボス」のあだ名で呼ばれる刑事の石原悠二郎は、自宅では執事の御木本嶺二にかしずかれる財閥の御曹司。育ちがよすぎて刑事仲間に馴染めず、さらに母親のコスプレに付き合わされている。そこへ新たな上司としてやってきたのが何と御木本!!執事の時とは違い悠二郎を怒鳴りまくる御木本だが、彼の助言で事件が解決すると、悠二郎まで仲間の刑事に認められるようになる。しかし新たな事件が……!?
◇◇◇◇◇

多作の愁堂れなさんの今月2冊目の新刊。私はルチル文庫の方は買ってないけどね。

ほんま、ハイペースな多作だよね~。


>>ネタバレ続き★


石原家次男専属執事・御木本嶺二(30歳)×新人刑事・石原悠二郎(25歳)、というカップリング。


愁堂れなさんは会社員兼業作家ながら人気シリーズ幾つか抱えててしかもハイペースな多作なので、もう少し発行頻度を抑えてじっくり書けばいいのにと思うが、この作品はBL初心者向けと考えたら結構面白かったんじゃないかな。

日本有数の巨大企業グループの社長の御曹司で海外暮らしのせいで日本の庶民の暮らしというか常識を知らないまま(勿論本人は自分が浮き世離れしてることは分かってる)家族の大反対を押し切って憧れの刑事になり、先輩たちに厳しく当たられて職場に馴染めずツラいんだが頑張ってる[受]悠二郎の姿はイイよね。自分専属執事の[攻]御木本にはツラいのがバレてて「お任せください」と請け負ってくれた結果が、[攻]御木本が革ジャン着て元公安からの異動でやってきた警部という体で[受]悠二郎の刑事課に上司として現れたのは爆笑しました!
職場ではコンビ組む上司の顔と、車中なとみんなの目がない時に執事の顔に戻る時のギャップに[受]悠二郎が戸惑ったり意識したりが醍醐味なのかな。

刑事として担当した事件では御曹司ならではの高級品を見抜く目が鑑識さんより冴えててなるほどと唸らせる御曹司設定だね。
革ジャン上司[攻]御木本のお蔭でじわじわと先輩たちに馴染んで良かったんだが、先輩たちが革ジャン上司[攻]御木本を慕っていることに胸がモヤモヤするんだよね。自分の執事なのにという独占欲から、事件の捜査で容疑者の恋人が女性とは限らない男性かもという先輩の発言から更に[攻]御木本のことを意識しちゃった一連のシーンは恋に向かう感じでよく書けてたなと思った!BL初心者向けだけどね。

作中には事件は2件出てくるんだが、2件目の事件の犯人が最後にさらっと役職だけ書かれてて私は拍子抜けしちゃったわ。内部犯行と[攻]御木本からのヒントを聞いた[受]悠二郎が署長の秘書を見かけて尾行してそれが罠で、[受]悠二郎が石原グループの御曹司であることから利用されそうになって[攻]御木本や警察が救出してくれた割にはショボいと思ってしまったんだけど!ま、花丸文庫で1冊だから事件そのものには重きを置いてないんだろうけど黒幕は誰やねんとモヤモヤしたんだよ(笑)。

革ジャン上司[攻]御木本に職場で怒鳴られたりしたことが[受]悠二郎には地味に響いていて素直な性格の御曹司としては自分は刑事には向いてないと悩み、罠にハマって捕まったことで執事である[攻]御木本が石原家の執事を辞めさせられんじゃないかと悩み、石原グループ御曹司であることが余計に迷惑を掛けると悩むのは、彼は本当に良い子だなと思ったよ。

自宅では執事として完璧に自分に仕えてくれる[攻]御木本が、自分を外でも守ってくれるためとはいえ職場では怒鳴ったり厳しく言ったりすることで彼の本音は自分を嫌ってるんじゃないかと悩むのは恋を知らない乙女みたいだったな~。
結局、[攻]御木本は仕えるお坊ちゃまにずっと恋情を抱いてたから[受]悠二郎が呆れないで見捨てないでと懇願して両想いだと分かってめでたしでした。

[受]悠二郎のお母様は宝塚歌劇団やミュージカルや芝居など舞台が大好きで、刑事になることを認める代わりに自宅で夕食をとる時はお母様の望むコスプレせなあかんのが笑えた!愁堂れなさんは宝塚歌劇団が大好きだもんね。それを生かした設定なのでしょう。
コミコミ特典ペーパーはパブリックスクールの同級生をお母様、悠二郎、御木本にやらせる。お母様は二人の関係に気付いたのか悩む[受]悠二郎だけど、親友設定の悠二郎と御木本が目配せして意味深に笑ったのがお母様のツボだったみたい…お母様にはバレてんだろね(笑)。

最後にどうしても言いたい![受]の名前を「石原悠二郎」にして作中でも昔の刑事ドラマを演じた大スターの名前と漢字違いだとネタにしてたけどさ、若い読者には通じないんじゃないかな?
『太陽にほえろ!』を昔見ていたし「石原裕次郎」という大スターの名前は私は当然知ってるからウケたよ。“21世紀の石原裕次郎”オーディションがあったから若い人も名前は知ってるだろうけど、石原裕次郎ボスのネタはそろそろ通じない世代がいるかも。
あと、タイトルが『刑事執事』は“デカしつじ”と読むんだが、ドラマ『刑事貴族』を思い出した(笑)。最初は舘ひろしが主演だったが水谷豊にチェンジしたんだよな。『刑事貴族』も通じない世代がいるかも~。こういうのを匂わせた作品は難しいね。


BL初心者向けとして楽しい作品でした。


end.

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