2015-10-26 02:49 | カテゴリ:BL小説・作家タ行~
ジャンル:本・雑誌 テーマ:ボーイズラブ
★BLです!
★ネタバレ含む!

◆花丸文庫BLACK
◆橘かおる&稲荷家房之介
『千年の蜜愛』ペーパー+カード付き(2015年10月発売)



ー私の評価ー
好み度/★★★★☆
エロ度/★★★★☆

◇(あらすじ転載)◇
千年前、知らず人魚の肉を口にし、老いぬまま独りさすらう運命に囚われた香坂芳典。癒しの力を宿したせいで幾度も狙われ、窮地に陥りながらも、彼はできる限り救いの手を差し伸べ、真っ当に生きてきた。だが、対面した「その患者」が、芳典を驚愕させ、善悪の判断を狂わせる。神原柾木――彼は、芳典が今もなお愛する初恋相手に瓜二つにもかかわらず、芳典を徹底的に侮蔑し、何より生きる意思がなかった。反発した芳典は、柾木と無理やり繋がり、その命を助けてしまうが……。
――柾木は生まれ変わりなのか。過度の官能が織り成す、悠久の恋物語!
◇◇◇◇◇

最初に読んだ旧リーフノベルズのプリンスシリーズ(砂漠シリーズのプラチナ文庫で出し直しされた)でハマり好きな作家さんなんだけど最近遠ざかってました。今回はあらすじが気になって購入。絵師が稲荷家房之介さんだからそちら目当てで売れたかもね。




>>ネタバレ続き★


大地主の当主で企業家・神原柾木×千年生きる香坂芳典、というカップリング。


率直な感想としては面白かった。[攻]が生まれ変わり?って話でした。
[受]芳典は生まれ変わりだと信じてるが、肝心の[攻]柾木が自分は自分だと譲らず[攻]九条良憲の生まれ変わりだとは認めないのが話のオチとしてはどうかなと思ってしまったんだけどね。

平安時代。九条家の荘園を管理する地頭の息子の[受]芳典が知人宅で出された肉を食べたら、皆亡くなり[受]芳典だけが生きていて不老不死なことに気付いて、当時の知人の料理人に尋ねたら主人が悪戯で用意した人魚の肉だったと。
都から領地視察やってきた九条家の嫡男[攻]九条良憲様と恋仲になるが、自分は不老不死のため故郷を離れなくてはならないのに離れがたい。[攻]九条良憲が都に戻ってる間に山津波が起きてたくさんの死者が出て両親も犠牲になり[受]芳典は荘園を守るために奮闘し、死にかけた負傷者が偶然[受]芳典の血を口にしたら劇的な回復をしたことから、人々から奪い合いの争いになり[攻]九条良憲が奪還してくれたものの治癒力への期待やいつ襲撃されるか分からない緊張状態と愛する[攻]九条良憲が老いて彼を看取らねばならなくなることに耐えきれず、彼の元を去ることに。
そして十年ごとぐらいに転々として出逢った人を治癒して生きていく[受]芳典は働きながら普通に社会生活を送り、[受]芳典に救われて感謝してる者たちが密かに結成してサポート(現代では戸籍や保証人がないと生活出来ないので)してくれている「常磐会」から依頼があれば治癒するという生活を送っている。

平安時代のことを長く書いたが、作中ではページ少ないから。作中のメインは花丸文庫BLACKなだけにエチシーンだらけなんだが、平安時代を踏まえての現代の話なんだよね。
常磐会からの依頼で末期癌に侵された神原家当時の[攻]神原柾木に会いに行くが本人は生きる意思が全くない。[攻]柾木は治癒に体液を使うと噂で知っていて[受]芳典が穢れていると嫌悪してるんだよね。[受]芳典はかつての恋人の[攻]良憲さまにソックリで衝撃を受けてるとこに酷い侮蔑を受けて逆にヤル気を出して絶対に治癒してやるとばかりに[攻]柾木を襲い受けする。体力のない[攻]柾木からしたら抱かれるんじゃないかと怯えるのは面白かった!しかし、襲い受けはしたものの実際は[受]芳典の血を口に含んでの治癒。
本人の望まない治療と完治と抱かれるんじゃないかという恐怖が[攻]柾木を狂わすというか[受]芳典に復讐しまくるのがどうもイヤだったかな。座敷牢に監禁とか道具を使って責めまくるとか。橘かおるさん作品から私が遠ざかってたのは、[攻]が[受]にエチシーンで酷く当たるような描写が読んでるのが辛いからなんだよね。
酷い扱いをしてるうちに[受]芳典が自分じゃない誰かを見てることに気付いて不愉快になり更に苛むの繰り返しなんだが、[攻]柾木の神原家は代々の当主にだけ伝わる[受]芳典を守れということと、常磐会の出資者でもあることから過去の因縁を調べる。
かつての恋人[攻]良憲さまは[受]芳典に去られたあとは結婚せず養子を迎えているし、不老不死の[受]芳典が困らないように手配をしてたってのがスゴい愛だよね~。九条家から現代は神原家になってるがちゃんと伝わってて[受]芳典のサポートに常磐会があるという。

[攻]柾木の末期癌が治ったことが主治医の大学教授には引っ掛かり、[受]芳典は研究対象にロックオンされて拉致られ教授のスポンサーから酷い目に遭わされたが、治癒能力は[受]芳典の気持ち次第で変化することを知らないためにやり返せて助かる。[攻]柾木が助けにきて心は通じてめでたしめでたし。

帯に書かれてる「名前に秘された永遠の恋着」ってなんぞや?と思いながら読み進めてたら、なるほどー!な理由でキュンときたよ。作中に[受]芳典の本当の名前は書かれてないんだよ!幼名が宝珠丸で[攻]九条良憲からは「宝珠」と呼ばれていたとかで、別れてからいつの時代を経ても「よしのり」と名乗っていたと。本名は「芳典」じゃないんだよな。
1000年も生きてるのは孤独だね。途中には恋愛をしたらしいが心はずっと[攻]良憲さまだけに縛られてるんだもんな。現代の医学で[受]芳典の謎が解けて今度こそ[攻]柾木と添い遂げられたらいいな。


ペーパーは[攻]柾木が絶倫な話。


end.

秘密