2016-05-23 11:12 | カテゴリ:BL小説・作家ア行~
ジャンル:本・雑誌 テーマ:ボーイズラブ
★BLです!
★ネタバレ含む!

◆ラルーナ文庫
◆雨宮四季&逆月酒乱
『黄金のつがい』ペーパー付き(2016年5月発売)

ー私の評価ー
好み度/★★★☆☆
エロ度/★★★☆☆

◇(あらすじ転載)◇
この世界の人間は、三つの血筋(ブラッドタイプ)に分かれている――最下層の「孕む血筋(タイプ・コンセプション)」であるワスレナは、神と信じるディンゴに見捨てられた矢先、憎き「支配の血筋(タイプ・インペリアル)」の頂点に立つゴールデン・ルール一族のシメオンに無理やり半身にされてしまう。唯一無二の片翼(ベターハーフ)にはなれない愛のない半身誓約……だが次第に二人の想いに変化が現れはじめた時、再びディンゴが!!ワスレナが取った行動にシメオンは怒りを爆発させ、半身を解除してしまうが――!?
◇◇◇◇◇

初めましての作家さん。ほんとは買わないつもりだったのに、オメガバースってのが流行りらしいから読んでみよかなと思った。



>>ネタバレ続き★


タイプインペリアルのシメオン・ルミナリエ(30歳ぐらい?)×タイプコンセプションのワスレナ、というカップリング。


オメガバースって流行りらしいけど読むのは初めて。BL作品で特殊能力があって[受]が子供産む(もしくは[攻]が[受]に産ませることが出来る)のは読んだことあるけどね。それとはちょっと違うもんね?
この作品はあとがきによるとオメガバースをベースにしてオリジナル設定にしてるらしい。まず、私はオメガバースをよく知らないんだけど、αがタイプインペリアルで、βがノーマル、Ωがタイプコンセプションと置き換えたのかな?
よく分からない状態で読んでるから、カタカナだらけでいろんな説明あるしますます分からなくなってきつつもなんとか最終的には面白く読めたよ。

まずこの世界観で理解しておかないといけない設定がある。

◎タイプ別性質と人口比率
*タイプインペリアル→この世界に君臨する支配者でエリートたち/1割
*タイプノーマル→いわゆる普通の人間/8割
*タイプコンセプション→発情期があり本人の意思に関係なく催淫フェロモンを出して誘惑。男女とも孕む。/1割

◎用語
*片翼(ベターハーフ)/伴侶の意味のようで、タイプインペリアルとタイプコンセプションでこの契約が成されると最大限の力が発揮出来る。
*半身/恋人や愛人みたいな意味のような固定の関係で、タイプコンセプションは上位のタイプに縛られてしまう。タイプインペリアルは複数のタイプコンセプションと契約可能。一方的に解除されることもありタイプコンセプションにとっては不安定な関係。解除されるとタイプコンセプションは命に関わることもある。


[受]ワスレナは両親がタイプノーマルなのにタイプコンセプションで生まれた突然変異のために名前すら付けられず、捨てられたり殺されなかっただけマシな状態で、父親に性的暴行されそうなところで嫉妬した母親に捨てられ死にそうになっていたの、ゴールデンルール(タイプインペリアルばかり輩出しているこの世の支配者のルミナリエ家の通称)を敵視している地下組織サンスポットの首領ディンゴに拾われる。

あらすじを読んでると、[受]ワスレナは自分に勿忘草からとってワスレナと名付けてくれて居場所を与えてくれたディンゴを神と崇めてタイプノーマルの[攻]ディンゴからインペリアル化実験(特定の場所を噛み付きながらエッチ)をされて辛くても耐えてるのが可哀想になるよ。タイプコンセプションと半身誓約が上手くいくと[攻]ディンゴはタイプインペリアルになれるらしい。[攻]ディンゴがとにかくタイプインペリアルになることに必死みたいなんだよね。それが気になって仕方ない。
潜伏先がゴールデンルールに見つかり、実験で負傷している[受]ワスレナは置いていかれて、[攻]シメオンに捕獲されてから[受]ワスレナを言うこと聞かせるためだけに半身誓約をしちゃう。半身誓約はタイプコンセプションの発情期を抑制して半身にしか発情しない。[受]ワスレナはタイプインペリアルにそれをやられちゃうと逆らえない。ディンゴに出来なかった半身誓約はタイプインペリアルだと易々やってしまえる。

無理矢理に半身誓約を成されて縛られてた生活をする[受]ワスレナと[攻]シメオンだけど、反抗していた[受]ワスレナが諦めとともに感情を見せない[攻]シメオンに本音をぶつけつつ操縦方法も覚えだんだん博士と秘書みたいな関係になり、[攻]シメオンの兄でゴールデンルール総帥代理セブランとその片翼であるタイプコンセプションのカイの愛する者同士のエッチを見せられて欲情し恋が芽生えてるのにその自覚がない二人が読者としては微笑ましいよ。

[攻]ディンゴとその側近ヴェニスが現れて結果的に[受]ワスレナは[攻]シメオンを激怒させてしまい半身誓約を解除されてしまってタイプコンセプションの居住区に堕ちてしまう。
また[攻]ディンゴからインペリアル化実験として抱かれるが上手くいかず、[受]ワスレナが[攻]シメオンから与えられたものから侵入に利用され[攻]シメオンが新しく開発した飛行機に閉じ込められ墜落の危機一髪を二人で乗りきって愛情を確認することが出来てめでたしめでたし。


長く綴ったけど、この作品は1冊じゃ分からない!
まず、ディンゴがなぜゴールデンルールを敵視しているのかという話が必要なんだよね。作中にルミナリエ家の長男である総帥ジョシュアと何かあって総帥ジョシュアに重症を負わせて逃げてサンスポットを組織したんだけど、ディンゴは元々は総帥ジョシュアの影武者を務めていたそうな。読んでると、多分、総帥ジョシュアに恋をして半身にして欲しいと思ったけど叶わなかったんだろね。総帥ジョシュアには幼馴染みで片翼の女性がいるから。さんざん悪さをしてるにも関わらずディンゴを処刑しないのは総帥ジョシュアと片翼にも何かあるんだろうと思わせる。
ディンゴは総帥ジョシュアに恋してるのに(←ルミナリエ兄弟は[攻]ばかりなのでディンゴは[受]だな)、インペリアル化実験のために[受]ワスレナを酷く抱くし、自分に心酔してる側近ヴェニスに対しても酷い男だよねディンゴは。
あと、次男の総帥代理セブランは片翼であるタイプコンセプションのカイとの間に子供がいる。しかし、元々はセブランはタイプコンセプションを嫌悪していてカイとの関係も無理矢理だったとか。そこらへんの物語も知りたいわ。総帥ジョシュアの片翼が女性だからBLにはならないけどセブラン×カイの本に巻末でジョシュア×ディンゴ過去譚みたいなのあればなと思う。だからシリーズ化を希望するわ。

オメガバースをベースにしてるという割りには主人公カップルには子供は産まれてないし、元カレと言っていいのか分からないけどディンゴ×ワスレナのエッチシーン複数あるし、セブラン×カイのエッチシーンあるし、主人公カップルが恋愛関係になってのラブエッチがないのは残念だよ。
[受]ワスレナが酷い目にばかり遭わされてる印象だった。


特典ペーパーは、[攻]シメオンが[受]ワスレナの名前について考えてる話。[受]ワスレナの名前はディンゴが勿忘草から取ったことをディンゴのセンスがいいことを悔しがりながらも認めてる。


end.

秘密